承認欲求の骨

総合的な言語感覚を磨く練習です。

よりぬきzig12月号(2020)

絶えず存在意義が求められるのは地獄だ。「意味なくただ居る」では、許されないということの苦しみ。 娘にオフスプリングを聴かせるとノリノリになる。 2020.12.3 自分が何をしたいかが一番大事。 定型悪に嵌った悪でもない。飄々としすぎた凡骨でもない。た…

よりぬきzig11月号(2020)

誰にでもできる仕事を、あたかも拘ってますみたいなそういう見せ掛けの美学や哲学で塗り固めて、そういうアスペ的な生き方もいいんだけど畜生どうも。 2020.11.2 「忙しい」という幻想の中で、何一つ生命的な営みをしていないことを顧みない大人たち。 2020.…

よりぬきzig10月号(2020)

産んだことの責任を取ろうとしない親のもとに生まれた子が反出生主義者であるのと、産んだことの責任を、ある一社会においては直向きに取ろうとしている親のもと生まれた子が(中途半端に表面的な知識をつけて)反出生主義を自称するのは、月とスッポン。兎角…

ゲーム考察 第2回 『龍が如く7 光と闇の行方』(2019)

ゲーム考察2回目、 『龍が如く7 光と闇の行方』 "2001年1月1日。関東最大の極道組織「東城会」の三次団体「荒川組」に所属する「春日一番」は、実の親のように慕う組長の荒川真澄から若頭の沢城丈が犯した罪を被るよう頼まれ、愛する組と尊敬する親父のため…

よりぬきzig9月号(2020)

10歳も20歳も年上の人に、人格も存在も蔑ろにされるような言動、無意識の発動を受け、大変ショッキングな気持ちになっている。ただでさえ、基底欠損ある日なのに。 ざわざわする。なぜ、こんなささくれた感じの気持ちにさせられるのだろう。憎悪心、嫉妬心、…

よりぬきzig8月号(2020)

アブラゼミの背中の白い部分、なんかお母さんって感じがするのなんでかね。 服を脱いで裸になる時、服もまた、裸を脱いで服になっていく。 2020.8.1 存在論的カレー作り。 夏の曲を聴くために、夏を生きる。 人生の大半は、思い付かない時間と、それを待つ時…

YouTube LIVE配信ELLEGARDEN(2020.8.28)を観ました

2011年、かつての恋人に私はお別れを告げた。 もう二度と逢わないつもりのお別れだった。 ここでお別れをしなければ、お互いに、自分たちのあるべき"将来"に居合わせられないような気がしていたからだ。 それは、当時の私たちにとっては、重すぎる荷物のよう…

ゲーム考察 第1回『ファイナルファンタジーVII リメイク』(2020)

ゲーム考察、第1回です。 先日、YouTubeプレミアム(月額1550円)に登録し、YouTubeをオフライン再生できるようになりました。 YouTubeサブスク解禁によって、個人的な映画ブームも下火になり、今となってはもっぱらゲームの実況動画視聴の日々です。 視聴とい…

映画鑑賞第8回『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』(2001)

iTunesレンタル(¥407)で、『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』を観ました。 舞台は、1990年代アメリカ。主人公は、東ベルリン生まれ、半男半女のロックシンガー。過去に性転換手術を失敗。その傷跡「アングラーインチ」をきっかけに失った恋人と、本当…

映画鑑賞第7回『フルメタル・ジャケット』(1989)

スタンリーキューブリック監督、1989年の作品。『フルメタル・ジャケット』を観ました。 itunesのレンタルで407円。 アマプラ会員の妻に頼んで観せてもらえばタダで観られるのですが、やはり自分でお金を払わなければ観ようという気持ちにならない…。 「暴力…

よりぬきzig7月号(2020)

「何も言わない人たち」の、その「何」と対話する。 「Re:学生モード」プロジェクト 2020.7.1 日々の鍛錬の結果、仕事中に哲学用語が口を突いて出てきて、バカみたい。 2020.7.2 「年端のいかない少女が、赤裸々に語る性愛」みたいな文体やらモチーフやらを…

映画鑑賞第6回『聲の形』(2016)

補聴器をdisconectする。 その描写に、そのまま現代人の憔悴と鬱散を思う。 そこには、 「存在論的ささくれ感」 がある。 「今、こうして私が生きている世界が確かにあって、そこにアクセスできている」というような確かな存在感。 それが、他者によって遮断…

よりぬきzig6月号(2020)

ミスチルを若い頃聴いていて、そのまま聴いてる40代の人々、ほんとに厄介だ。 2020.6.1 これはもう透明少女です外。 2020.6.2 毎日、準備しかしていない気分で労働。これ、レヴィナス的。 ハラリの知性では、人類はこれからホモデウスになるのだけれど、確か…

映画鑑賞第5回『パラサイト 半地下の家族』(2019)

映画考察、5回目は、ポン・ジュノ[韓国]1969〜『パラサイト 半地下の家族』(2019)です。 舞台は現代韓国。内職で生計を立てるスラム街の四人家族が、身分を詐称し、裕福な家庭のもとで、家庭教師や家政婦として"寄生する"というお話です。 「韓国格差社会」…

映画鑑賞第4回『桐島、部活やめるってよ』(2012)

『桐島、部活やめるってよ』(2012)をiTunesレンタル(¥407)で、観ました。 「バレー部のキャプテンの桐島が、部活をやめるらしい」という噂を聞いた「桐島の周縁」と「『桐島の周縁』の周縁」が、それぞれに心を動かし、それぞれに行動する。また、その様を、…

映画鑑賞第3回『時計じかけのオレンジ』(1971)

iTunesレンタル(¥407)で、スタンリー・キューブリック[アメリカ]1928〜1999の『時計じかけのオレンジ』(1971)を観ました。 「近未来のロンドンとされる異世界を舞台に、主人公の非行少年が、特別な治療を受け、ロボット的に更生し、再び人間性を取り戻す。」…

映画鑑賞第2回『マネー・ショート華麗なる大逆転』

『マネー・ショート 華麗なる大逆転』(2015)をiTunesレンタル(¥407)で、観ました。 1978年、住宅ローンを担保にした「モーゲージ」という債権が発明されました。 「住宅ローンは、普通、みんな返すだろう」 「住宅ローンを組めるような社会人なんだから、大…

淡家朴『よりぬきzig5月号』(2020)

ハムをパックから取り出してすぐの、4枚重なった状態で食べる。無頼派なので。 マルクスはパンクロック。サルトルはヘビィメタル。レヴィストロースはオルタナティヴロック。 5/2 敬意・感謝・絆・銃・病原菌・鉄 5/6 大東亜共栄圏も絆みたいな感じでやって…

淡家朴『正常性バイアス的な、あまりに正常性バイアス的な』(2020)

ここ数ヶ月、私の社会生活に著しい影響を与えた「コロナ」というキーワード。 「私はコロナを他人に移したくはないが、それ以上に、コロナに移りたくはない。マスクは、他人の感染リスクを下げるかもしれないが、私が他人から感染させられるリスクを下げられ…

映画鑑賞第1回『閉鎖病棟-それぞれの朝-』(2019)

『閉鎖病棟-それぞれの朝-』(2019)をiTunesレンタル(¥407)で、観ました。 監督,脚本:平山秀幸 原作:帚木蓬生 出演:笑福亭鶴瓶、綾野剛、小松菜奈 死刑執行中の過失の隠蔽の為(という極めてフィクショネスフルな設定)、世間から抹殺された存在として精神科病…

淡家朴『よりぬきzig4月号』(2020)

全ての「ツイート」は、外見的には無邪気な日常的思考という体をとるが、「他者との差異、とりわけ独自性や優越性」を、「他者によって肯定的に評価させようとすることを目指す」という点で、基本的に、十分暴力的である。故に元気のない時にTwitterはつまら…

淡家朴「読み物投稿サイト scraiv第二投稿作品『妄じて放さぬ』(2019)」

序 これは、過去に投稿した『白身』と『程度』という題の、それぞれの作物に、『妄じて放さぬ』という散文を加えて、三部作としたものです。なお、三部作であって、三部構成ではありません。 一 私を妄じて放さぬもの。躁と鬱ぎ。これらに思い染めないでいる…

淡家朴「読み物投稿サイト scraiv第一投稿作品『神聖病』(2019)」

一 仕事を貰わないでいると、社会の厄介物だとか人間の屑だとか好きに言い、かえって仕事をたくさん貰っているのをみると、早速、もっと自由に生きよ、家族との時間を大切にせよ、自分のことを考えよ、と簡単に思いつきで言います。言葉は意識と同じように刹…

淡家朴『私の好きなドゥルーズの思想』(2020)

COVID-19の影響で、ご多分に漏れず、私も在宅業務が増えた。必要あらば、会議をzoomというアプリで行うという通達も受けている。 したがって、本来は出勤している時間に家にいる。ということが増えた。 しかし、それが哀しいほど苦ではなく、むしろ今がベル…

淡家朴『よりぬきzig3月号』(2020)

たとえナンバーガールのライブを生で見たとしても、そのことをSNSで発信しないでいられるような静的な力を、自称音楽好きたちは、もう取り戻せないでしょう。 でもね、音楽なんてものは、誰に伝えるわけでもなく、一人で勝手に感動して、一人で孤独な時間を…

淡家朴『同期生の死』(2020)

誰か近しい人が亡くなったことを聞いた時に、筆を運ばずには居られないという性分は、まこと不謹慎である。 胸のうちに秘めて置けばよいこと。 学生時代の同期生の一人が、亡くなったという。 病死なのか、事故死なのか、あるいは、自死なのか。様々な憶測が…

淡家朴『主体性からの逃走』(2020)

「社会的評価を獲得し、給料を上昇させていくゲーム」に参加してから、丸4年が経つ。 大学に入学した人が、一度も留年をせずに、大学を卒業するのと同じだけの具体的時間を経過した、ということになる。 日々、労働者として、個人の時間を差し出している組織…

淡家朴『よりぬきzig2月号』(2020)

努力する人は希望を語り、怠ける人は、不満を語りながら場当たり的にまた希望をも語ることができる、と語りながら井上靖の墓を暴き、その霊液を浴びる。 2020.2.3 寒い。井伏鱒二を生き埋めにしたような寒さだ。 常に今日の自分が音楽を聴くのであり、前から…

淡家朴『よりぬきzig1月号』(2020)

今年初めて会った職場の人に、「明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。」と挨拶しましたところ、「あー、はい。」と言われました。 新年の挨拶をして、「あー、はい。」と言われたのは初めてなので、新鮮な気持ちでした。 今はま…

淡家朴『よりぬきzig12月号』(2020)

読書は前頭葉が活字に寝そべるイメージ。 2019.12.1 ロシア産の赤魚を購入。カレーにする。 2019.12.1 日本はボラ、スズキ。ベトナムはバサ、パンガシウス。ロシアは赤魚。 2019.12.1 レジの労働者が、私の差し出した手の角度に対応して、微妙な角度を付けて…